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JUJU's Closet

ヌメロな皆様ごきげんよう。10月も半ばを過ぎようとしている今日この頃、未だ夏みたいな気温に驚かされることもしばしばですがいかがお過ごしでしょうか? 前回この原稿を書いていた時はクラシックツアーが始まる直前で不安と期待の入り交じった状態だった私ですが、 気付けばそのツアーも終わってしまいさらに気付けばJUJUの日さえも終わっているし。 2008年に日本記念日協会に10月10日をJUJUと認定していただいてから6度目となる今年は、 日本フィルハーモニー交響楽団のみなさんと私のオリジナル曲をオーケストラアレンジでガッツリやらせていただいたんだけれど、 時に冷や汗をたらたらと流し、時に白目むきそうになりはしたものの、今までに感じたことのないゾクゾクをたっくさん感じる時間でした。 超生音で超アンプラグド。指揮者の動きひとつですべてが始まるオーケストラの演奏は1曲1曲が物語のようで、 最初の音から最後の音までなにひとつ聞き逃したくないって思うほどだった。私のオリジナル曲がまさかあんな風に聞こえるとは驚きだったし究極の非日常空間だったなぁ。 食欲の秋、スポーツの秋、行楽の秋とかいろいろあるけどやっぱり芸術の秋に限るぜ!!と思っていたところに今回のテーマ「アートを纏う」がやって来たので、 今回は芸術、特に音響芸術(音楽)のお話です。

私が関わっている音楽。空気の振動が音になってそれが重なり合って素敵な曲が出来上がっていきます。現代音楽においてはいろんな楽器やいろんな技術があって、 それらを駆使して作られるものが多いからついつい芸術的な観点から音楽を考えることが少なくなってしまっていました。 もちろん音楽に助けられたり癒されたり、時にこころを奮い立たせてくれたりと音楽が芸術なのはわかっているけど、 その音楽において本当に大切なことを再確認したのが今回のクラシックコンサートでした。今回に限らず、 ジャズでもポップスでもなんでもライヴの時には決してカラオケじゃなく生バンドで、っていうこだわりのもと進んできたジュジュチーム。 せっかく普段聴いてくださっている皆様にお会いできるならばその場での空気の振動を生楽器で一緒に感じたい。最初の一音から最後の一音、 更にはその余韻さえも楽しんでいただけたらそんなに嬉しいことはないのです。今回の日フィルとのコンサートは本当にそれの最たるところだったし、 音が人にもたらす効能をビシビシ感じる体験でした。

生きていく上で本当に何が必要かを考えた時に、素晴らしい絵画も素晴らしい物語も素晴らしいお芝居も素晴らしい旋律もけっしてお腹をふくらましてはくれないのに、 決してなくなることなく今に続いている芸術。総合芸術、造形芸術、言語芸術、音響芸術といろいろあるけれど、 そのどれもが人のこころを豊かにするから絶対的に人に必要なものとして続いて来たんだと思います。 お腹はパンパンでもこころがガッサガサなんてつまらないもんね。こころを豊かにしてくれるだけでなく、必ずどこか非日常の世界に連れて行ってくれる芸術。 今回着させていただいたまるでアートピースみたいなお洋服たちは、身に纏った瞬間から非日常に連れて行ってくれること請け合い。 ともあれ日常と非日常をアーティーに行ったり来たりする人になりたい、と切に願う10月の夜。 あぁそれにしてももう一度クラシックツアーに出たい。あぁーーーーーー!!!

つづく

Photo : Yusuke Miyazaki at Sept / Styling : Yoshiko Kishimoto
Hair & Makeup : Yoshie Sasaki at Sylph

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