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JUJU's Closet

ヌメロなみなさまごきげんよう。新しい1年が始まってしばらく経ちますが、清々しい気持ちで元旦に心に誓った今年の目標に向けての首尾はいかがでしょうか?私はというと毎年毎年「今年こそはフランス語!」という目標を立てては、フランス語の難しさに翻弄されているうちにものすごい速さで1年が終わっていくのが常なのですが、今年は時間の進み方の速さに過分に目を光らせているぶん少しずつでも学びを重ねられていて、この調子でいけば例年よりかはまだ身に付きそうな気がします。私のフランス語がどうなるかは今年が終わりそうになったらまたお知らせするとして。

さて今年最初のJUJU's Closet、テーマは「New 70's luxury」。今季のファッショントレンドのひとつとして70年代的なものがくるらしい。撮影の時に着させていただいたアイテム達は、どこか懐かしい感じがありながらも2015だからこその楽しく新しい70'sでした。普段自分では選ばないような柄ものとか、着た瞬間からどこか違う場所に連れて行ってくれるみたいなお洋服達。新しい年に新しい自分に出会ってみるのも良いのかもなぁなんて思ったりもしながら、昔パンタロンが好きだった自分がいたことを思い出したり、オレなりのオレファッション史を苦笑いしながら振り返ったので今回はそのお話をしようと思います。

3つ上に姉を持つ私の最初のお洋服は姉のお下がりでした。なにもわからずに着せられていたんだろうけど、アルバムを開くとなんだか小洒落た格好をさせられていて、姉のアルバムにも全く同じ格好の姉の写真が存在するとしてもともあれとても微笑ましいあの日々。そしてちょっとイロイロわかり始めたら、お下がりシステムも理解して早く大きくなって「おねいちゃんのあの服を着たい!!」と思うようになったりお気に入りのアイテムができたり。自分の体の成長と姉の体の必要以上の成長、もしくは姉がそのお洋服に飽きることを手ぐすね引いて待っていたのを昨日のことのように覚えています。そして「お下がりももうお断りだ!親が用意してくれるものよりも自分が選んだものを着たい!!」と思うようになったのが小学校高学年のあたり。そのあたりから聴く音楽もどんどん自分で選ぶようになっていってたから、余計に自分が着るものにもこだわりを強く持ち始めたんだと思うけど、まぁとにかくそこからは自分の着たい物しか着ないし制服も思うがままにアレンジしたし、校則なんてそっちのけで髪型もドレッドだったり坊主だったり髪色もしょっちゅう変わってたし、なんしか非常にこだわりの強い(笑)ティーン期を過ごしました。高校を卒業してからはデビューの時のようなダーン!!みたいなアタマで自分のアイデンティティを保持および誇示し、日本にいてもニューヨークにいてもどこにいても、何にも誰にも媚びないようにしていたなぁ。お昼間はピッタピタのヘソ出しトップスにバギーパンツにティンバーランド、夜は上質にはほど遠いけれど精一杯そう見える筈の素敵なミニドレスにヒールっていうのが私の基本だった。大人になるにつれ、いつしかヘソ出しトップスとバギーパンツとティンバーランドの登場回数がほぼ0になり、そのかわりにスキニーデニムとレギンスが台頭し始めて、ドレスにヒールっていうのは変わらないけれどあの頃よりも上質なものをきちんと自分の手で選んで身につけられるようになってきました。頭の中で振り返っている昔の私はとにかく日本で一般ウケしない格好ばかりだけれど、なんだかとても良い感じ。いきがることも強がることも自分のファッションで表そうとしていた昔の自分が愛おしく懐かしい今日この頃。新しい1年、新しい春。いま一度自分のアイデンティティについて考えてみようっと。

つづく

Photo:Motohiko Hasui ( W ) / Styling:Aika Kiyohara
Hair&Make-up:Sayuri Yamashita ( 3rd )
Text : Yuko Fukui / Edit : Maki Saito

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