私、仕事で失敗するとすぐに凹んでしまうタイプなんです。今回の「DELICIOUS」のレコーディングでは、名だたるミュージシャンの皆さんの前でミスを重ねてかなり落ち込みましたし、ライヴで歌詞を間違えた後なんてすっごくネガティブな気持ちになる。そういう時、一番いいのはお酒を飲んで忘れることなんですけど(笑)、ハービー・ハンコックの「JAMMIN' WITH HERBIE」を聴きながら散歩するのもいいんですよ。この曲って、サックスを筆頭に構成されているすべての音が不穏過ぎて、心を占めていた不穏な気持ちなんて吹き飛んでしまう(笑)。失敗って結局自分で乗り越えるしかないわけですけど、「凹んでばかりいるとせっかくの貴重な時間が台無しになってしまう。できるだけ楽しまなきゃ!」って気分にさせられるんですよね。失敗って恐れれば恐れるほど緊張してしまって、余計に増えるものだと思うんです。もちろんしないほうがいいけど、失敗しない人なんていないから。開き直って恐れなければ、物事がうまく運ぶのかなって。たとえば仕事でプレゼンするときとかも、進行をスムーズにすることばかり考えるのでなく、何を最終的に伝えたらいいのか?に重点を置けば、自然と相手に思いが伝わるような気がします。って、私は会社でプレゼンなんてしたことないんですけどね(笑)。
「JAMMIN' WITH HERBIE」
ハービー・ハンコック
アルバム『JAMMIN' WITH HERBIE』に収録