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JUJU's Closet

ヌメロなみなさまごきげんよう。秋になってしばらく経ちますがその後いかがお過ごしでしょうか?私がほぼ毎日観ているお昼の情報番組によれば今年は秋がとても長いそう。秋と冬の境目はいつだって良くわからないのですが、その微妙な境目はどうやら最低気温にあるらしく10℃を割ってきたら冬らしい。今のところ10℃を割る日もないし1週間予報を見てもまだまだ10℃を割るのは先っぽくて、いつもちょっとした自信のなさをうかがわせつつチャーミングな逃げを持たせつつ楽しい天気予報をしてくださる某氏の予報が当たりそうです。秋は好きな季節だし、秋の一瞬しか着られないお洋服もあるからこの絶妙に寒くなりきらないけど秋、みたいな状態が続くのは良いことのような気もする。とはいえヘヴィーな冬物アイテムを買い続けている最近では冬がとても待ち遠しいのも事実。寒い時に暖かいもの身につけて意気揚々と街を闊歩するのは楽しいこと。あぁ早くあと少しだけ寒くならないかしら。 さて、今日のテーマは「REALISM」。杏子さんから今季のトレンドをいろいろとお聞きした時に一番わかりやすかったのがこのテーマで、難解なトレンドやファッションコンシャスとかいろんなことからの解放からきているキーワードみたい。というわけで今回は「解放」について考えます。

私たちが生きているこの世の中には決まり事がたくさんあって、私たちは生まれてからずーっと様々な決まり事の中で生きています。YESもNOもなく、自分がきちんとものが考えられるようになるまでは周りの大人達が決めた決まり事の中で育てられ、だからこそ守られてのびのび大きくなれます。そして少し大きくなって学校に行き始めると学校ならではの決まり事がある。学校ならではの決まり事はというと、髪の長さがどうとかスカートの長さがどうとか登下校の方法とか道順とか異性交遊がどうとかそれって本当に必要?みたいなのが多く、反発する気持ちが生まれたり自己っていうものに初めて気付いたり、多感な時期だからこその気付きを教えてくれたりします。親の庇護下にいてさらに学校からも締め付けられて、あーはやく大人になって解放されたい!!!とティーンエイジャーだった私も人知れず叫んでいたっけ。大人になったら親からも学校からも宿題からもとにかく煩わしいすべてから解放されるものだと信じて疑わなかったあの頃。でも実際自分の足で自分の居場所を見つけて自分なりの生き方をしてみても結局そこには常に決まり事が存在していて、誰にも決まり事を定められなくなったにもかかわらず自分でなにか決まり事をたくさん作っていたりもするし。宿題にいたってはコドモの宿題よりもよっぽど大変な大人の宿題が待っていたり、まったくもってあの頃焦がれた「ザ?解放」はやって来ないのです。はたとその事実に気付いてひえぇぇぇってなることもあれば、それに気付かないくらい日々に忙殺されていることもある大人の毎日。自分では大人な年齢になってきたと思っていても、学ぶことと反発することが盛りだくさんな世の中で、もしかしたらティーンエイジャーの自分から1ミリも成長してないんじゃないかっていう恐ろしい思いつきと、次々と押し寄せる宿題の締め切りに震える私。とりあえず外ではまだ出番の来ないヘヴィーな冬物でも着てウットリ震えを止めつつ宿題に精でも出すか(っていうか宿題はやらないとマジでやばい)。いつの日か解放がやってくるのかどうかはわからないけれど、未だに解放されず解放を求めている今の自分も悪くないような気がしています。います。   ...います。

つづく

Photo:Yusuke Miyazaki at Sept / Styling:Aika Kiyohara
Hair&Make-up:Yoshie Sasaki at Sylph

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